執事長 2019-05-03 19:58:05 |
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>ニコル
嫌、魔法も必要無かったね。君はそのままで素晴らしい淑女だ(ころんと仰向けに寝返りを打ちながら、お手上げとばかりに両手を軽く広げて見せよう。刺々しい言葉尻ではあるものの、彼女の心がけは淑女然としている。魔法だなどと無粋な例えを出した事は夜気に流してしまい、空中にて直立の体勢に戻り「澄んだ夜空みたい、とても綺麗だよ」ふわりと微笑みを深めて心からの賛辞を贈る。妙齢の女性さながらの立ち居振る舞いでありながら、装いを認められたい乙女特有の自己顕示は大変微笑ましい。だがそんな内心はおくびにも出さない、何故なら貴女は子供扱いをこの上なく嫌うから。あくまで紳士と淑女として貴女に接しつつ、虚空にて片膝をつき改めて手を差し伸べ「御手をどうぞ、レディ。怖がらないで、俺を信じて」この部屋は夜闇によって地面すら見えない程高い位置にある。エスコートに従い一歩でも窓枠から踏み出そうものなら、奈落の底へ真っ逆様__普段ならそれが関の山。けれど、夜の使者が傍に居る今だけは違う。穏やかに口角を上げながら、貴女の反応をじっくりと見詰めて)
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