執事長 2019-05-03 19:58:05 |
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>レベッカ
やあレベッカ、調子はどうかな。俺はジョネル、死神だよ。爪も牙も無いし鎌だって置いてきた(未だ閉ざされたままの扉と警戒を露わにする声音、それらを気にした様子も無くぺらぺらと言葉を連ねる。否、警戒を解く為に、貴女の昔からの馴染みのように振る舞っているのだろう。自分の名だけでなく種族まで明かしたのも、貴女に余計な猜疑心を抱かれたくないからだろうか。死神、その剣呑な単語に含まれる死の気配を掻き消すかのように、まるで人間と変わらないだろうとでも言いたげに言葉を連ねる。生身でも人知を超えた力を持つ怪物、丸腰アピールは夏炉冬扇か。けれども敵意が無いことを表すには効果的だと信じて、再度息を吸い込めば「君とお喋りがしたいんだ。君が此処に来る前、嫌来てからの事でも良い。心揺さぶられた思い出を、どうか俺に聞かせて」澱みなく並べられる言葉尻にも、ある種の切実さは拭い切れず。難しい事を要求するつもりはない、増してや命を奪いたいとも思わない。欲しいのは記憶だけ、そんな奇特な願いがどうか貴女に届くようにと、その気になれば簡単にぶち破れる扉の前で大人しく待機して)
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