執事長 2019-05-03 19:58:05 |
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>ロレンツォ
(ふらりふらり、千鳥足が左右に揺れるたびに、見る影もなく輝きを失ったくすんだ白翼から羽根が舞い落ちる。「おなか、すいたぁ」ぽつりと口を突いて零れ落ちたのは、仔犬が寂しさに耐え兼ねて漏らすような、大衆の庇護欲を掻き立てるような声音。彷徨うように廊下を進みつつ、すんすんと小振りな鼻で嗅ぎ取ったのは確かな獲物の匂い。体重を預けるように扉にぴたりと密着し、か細いノック音を響かせる。すると存外穏やかな声に招き入れられ、扉を押し開き倒れ込むようにして部屋に入れば、切なく眉を下げ困った様な表情を浮かべて「あのね、あのね…、うーね、あなたにお願いがあるの」ワンピースの裾を華奢な腕で握り締めつつ、ふわりと翼を広げればそれだけで薄汚れた羽根が宙を舞う。いくらボロボロでも飛行能力は失っていないらしく、長身の貴方すら容易に覆い隠せてしまうほどの大きな翼で一度だけ羽搏けば、それこそ瞬間移動とも形容できる、人では反応できない速度でベッドの上の貴方に跨って。「うー今からあなたを食べるの」お願い、なんて言っておきながら確定系で紡がれた言葉は如何にも駆け引きを知らない馬鹿そのもの。表情こそ空腹から儚げに曇っているも、いつでも貴方を組み敷き捕食できる、その揺るぎない自信から真っ直ぐに貴方を見つめて)
(/ウーミンをご指名有難うございます、早速お迎えに上がりました!短い間のお相手になってしまうと思われますが、此方こそ宜しくお願い致します!)
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