執事長 2019-05-03 19:58:05 |
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>ハイネ様
っ!(残酷な現実。微かな希望を絶たれた絶望。喉がヒュッと音をたてて鳴った気がした。改めて、否、漸く実感した絶対的な死。死ぬことに興味などなかったはずなのに込み上げてくる恐怖に瞳は揺れ、初めて相手より視線を落とし「一人で出歩けないなら、誰かを連れてならいけるの?キミとか」また、否定をされるのではないか。また絶望に落とされるのではないか。そんな不安を、一生懸命隠すように、出来るだけ冷静に再び視線をあげ、新たな質問をして。 姫って呼ぶなあ…!声にならない訴えが唇を動かし、然しそれは文字通り声にはならなくて。瞬きをする前は確かに距離があったはずなのに、今は、前髪をすくよう冷たい指先が額に触れている。同じ色の瞳が自分を見下ろす距離感に、再び数秒の硬直。数秒後、前髪をあげられているからこそ、わかりやすく耳まで真っ赤に染まったかと思えば「は、離れろっ!姫って呼ぶな!みるな!バカっ!」眉尻を下げ、これ以上、見詰められたら可笑しくなってしまう!と言わんばかりに強く目を瞑ってしまい。「わ、わかった!ハイネは、ハイネに見詰められると固まるっていう、怪物でしょ!!」先程から自分の思考が停止してしまうのは、きっと、いや、絶対相手のせいだ!と回らない思考の中で考えついてしまえば、どうだ!当たってるでしょう!と声をあげた瞳は瞑られたままで)
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