執事長 2019-05-03 19:58:05 |
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>マリーシュカさん
うん、安心するの。( 怪物と一緒にいて安心するなど、おかしいことなのだろう。己も一般的な人間の立場に立って己のことを見たのなら、変なやつだと笑ったに違いない。でも、今更この考えを変える予定などない。彼女のことを信頼しているというのは紛れもない事実なのだから。奇怪だと思われようがどうしようが、自分に素直に生きたい。それこそが自分らしさと言えるだろう。彼女には、仮面をつけた自分よりも自分自身を見てほしいと思えた。それは己の良い変化だ。「マリーシュカさんは、優しいね」こうして己が無茶な、自分の都合しか考えていないようなお願いをしたとて受け入れてくれる。それが嬉しかった。子どもが親に自分の話を全部聞いて貰えたような、そんな気分を抱いている。「嬉しい。私も今、凄く幸せだよ」自分が初めて出会った彼女に、己と同じ思いを抱いて貰えている____そのことがどれだけ己を幸せにさせているのか、彼女は気付いているだろうか。抱き締められる感覚に頬を緩めると、ふわりとしたような甘い声色で言葉を紡いで。しかし彼女がもう帰ろうとしていると知れば僅かに眉を下げて。寂しい、でも此処で引き留めてはいけない。負担には、なりたくない。「わかった。じゃあ、また今度ね?」きっと次、また会えますように。そんな願いを込めると、そっと立ち上がって小さく手を振って )
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