執事長 2019-05-03 19:58:05 |
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(椅子に座り窓の外から眺める景色は、相も変わらず鬱蒼と繁る森に空は誰かの笑い顔のような白い三日月が浮かぶ夜の姿のまま。前回果樹園にて過ごした時以来、一人で人を食らう住人達の屋敷を出歩くわけにも行かず、ずっと室内に籠るしかなく。生きる為に食事をする事以外は、眠るか、家族やクラスメイトの皆をふと思い出しては元気だろうかとつい感傷に浸ってしまう。そして、久しく姿の見ていない、継ぎ接ぎだらけの大柄な、嘘のつけない彼は今どうしているだろうか。来ないなら来ないで自分が食べられる心配をしなくていいはずなのに、と思考を巡らせていれば、聞き覚えのある乱暴なノック音が部屋に響き渡る。「テオ……?」間違いなく彼だろう。自分をとうとう食べに来たのだろうかと不安が過る。しかし、前に約束してくれた事があったはずだ。ならばと椅子から降り、扉へと一歩、また一歩と近付く。きっと大丈夫、今度来るときは約束を果たしに来てくれる時だと信じてみようと思ったでは無いか。以前は閉じたまま問いかけを行ったが、今回は少し決意する間を置き、ドアノブに手を掛け扉を開く。「……ハロー、テオ。久し振りだね、元気だった?」そこには、何となく緊張しているような、いや普段通りにも見える相手の姿があり。ややぎこちなく軽い挨拶を述べては、視線は両手に抱えられた大きな籠に注がれ「大きな荷物……今日は食べるんじゃなくて、約束守りに来てくれたんだね。ありがと、さっ中に入ってよ。頭はぶつけないよう気をつけてね」信じてみて良かったと、ほっと安堵の息をつく。今日はいつか来るであろうその日では無さそうだ。そして漸く緊張していた頬を綻ばせ笑みを浮かべては、ドアを押さえ相手を中に入るように促そうか。いつかあった出来事を思い出すような言葉を添えて)
(/重ね重ねありがとうございます!その時は宜しくお願い致します。また、お返事用意してくださっていたんですね、ありがとうございました!テオさんの可愛らしさに癒されました。そしてお返事遅くなってしまい申し訳ありません。久しぶりの交流に胸が高鳴ります。改めて宜しくお願い致します!/蹴り可)
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