廿楽 2019-04-17 04:27:45 |
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( 嗅ぎ馴れた消毒液や湿布の香り。胸いっぱいに香りを満たす様、深く呼吸をすれば呆れた様な笑いが返ってくる。淡い色の髪を揺らす彼の姿を視界に入れ、気恥しそうに頬を染めては唇を尖らせてそっぽを向いた。別に笑わなくてもいいじゃん、なんて言葉が出かかって慌てて口元を押さえる。「 好きなんですもん、 」誰、とは言わない。けれどきっと、目の前の人物にはお見通しなのだろう。くしゃりと自信たっぷりに浮かべた笑顔は、私がその表情に弱いことを知っているのだと知らしめる様で、なんだか悔しかった。 )
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