匿名さん 2019-04-13 08:14:15 |
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は ... ?
( 編集室につい早3分ほどが経過した 。もちろん何度か声をかけようとはしたのだが 、相手の様子を見るとそうも出来ず 、こちらも3分間ほど沈黙を貫いていたのである 。そして 、やっと相手が口を開いたと思ったら予想外の言葉 。小さく 、驚きが口から漏れた 。また冗談だろう 、と疑ったり 、友達としてというものかと思ったりしたものの 、相手の震える声 、合わない視線にそんなまるで茶化す言葉が出るはずもなく 。無難な返事をして 。)
嬉しい 、ですよ ... そりゃあ 。
ごめん…
気になっていっただけ。
(自分から切り出したくせに声が震える自分を情けなく思いながら顔を伏せ明らかに困っている様子が伝わってくる中返事を待ってみて。言葉を選びながら言葉を返してくれた相手を驚いたように見てまた顔を伏せて。期待していたように言われ嬉しいはずなのに言葉が出せず。もう一度顔を上げると気づけば一筋涙をこぼしていて。そんなみじめな姿を見せたくなくてかぶりを振って相手に背を向け「ありがとう。5分ぐらい付き合ってくれて。ごめん。好きな人の前だからかな。思うように言葉が続かなかった。」と言い、編集室の扉を開けて部屋から出ていこうとし)
え 、あの ...
( 明らかに様子のおかしい相手 。何よりその声や伏せた顔に 、泣いている 、ということはいつも相手を見ている自分にわからないはずがなかった 。だからこそ 、困惑したような声が出てしまったのだが 、次の相手の言葉に思わず目を見開いた 。そして 、思わず去ろうとする相手の手を掴み 、「 待って下さい ... ! 」と 。相手の言葉に勿論 、まだ勘違いかという不安も沢山あったが 、泣いている相手を前にそんなことを考えているわけにもいかず 、思わず言葉が出た 。)
俺 、好きな人が目の前で泣いてんのに黙って見てるような不出来な男じゃないんで 。
離して、良いよ。
(必死に堪えようと思ったはずの涙は相手の動きを見るたびに勢いを増し。かすれ、震える声をやっとのことで発し。「僕は…」とうつむきながら話すが相手のはっきりした声に驚き軽く目を見張って。相手の手から優しく離そうとするも体力のない自分の力では相手の握力に勝てるはずもなく「ごめん…ごめん…離して。」と小さく言いながらドアの前に座り込んで)
あ 、すいません ...
( 離して 、という相手に小さく謝ってしまうものの 、「 でも 、離せないです 。」と付け足した 。このまま 、離して仕舞えば相手は今にも自分から逃げて行くように感じた 。その言いようのない不安からきっぱりと相手のお願いを断った 。相手に高さを合わせるようにしゃがんだ 。今 、聞きたいのは謝罪ではないのにそんな言葉ばかりの相手に遮るように 、)
乱暴なのはわかってるんですけど 、河村さんの気持ちが聞きたいです 。
大丈夫…
(すいません、と小さく謝る相手にこちらも小さく言い。目線を気配で感じながら「離せないの…?」予想外の言葉に少し顔を上げ。話している途中で言葉を遮る相手の言葉に少し黙って考えるようにまた下を向いて。)
…じゃあ、月が、綺麗ですね。
(一つ大きな深呼吸をして相手の手を握り立ち上がると編集室の窓に近づき夜空を見上げて。)
( 立った相手に手を引かれ 、どこに連れて行かれるのかと思えば 、窓辺 。そして 、発された言葉 。そして文系の自分としては知らないはずのない言葉 。『 月が綺麗ですね 』と 。相手は理系だが 、なんだか相手らしいな 、と思い 、思わずくすっ 、と笑いがでた 。そして 、こちらも 、有名かつ 、自分が今1番思っている返しをしようと 、言葉を紡いだ 。)
俺 、死んでもいいです 。
ふふっ、ありがとう川上
よろしくね。
(ちらりと夜空から視線を外し相手をまっすぐに見ると相手の言葉に顔を綻ばせて。もう一度窓に視線を戻し窓を開けると夜の新鮮な空気がなんだかとても美味しかったように感じて。「でもさぁ、川上…」と少し不満げな声を出したあと相手に近づき抱き着くと「笑うなし…」と恥ずかし気に言って)
こちらこそよろしくお願いします 。
( やっと笑顔になった相手につられるように笑顔になり 、上記のよう返した 。ふと吹いた夜風は涼しげでなんだか不思議な気分になった 。しかし 、なにか不満げに口を開いた相手の言葉に 、また 、くすっと笑いがでたのだが 、不意に抱き着かれて 、驚くのだが 、もう彼に触れることを邪魔するものは何も無いんだと思うと、こちらも柔らかに抱き返し 、先程の言い訳を )
すいません 、可愛くてつい 。
ねえ、川上。
僕と二人きりの時だけ、約束を作ろう?
(抱き着いたことを拒絶されなかったことにとても安堵し肩の力を抜いて柔らかく抱き返された相手をやや上目遣いで見て、上記を言い。「…僕からは、『敬語を使わないこと』。これ僕からの約束。」少し黙って下を向いた後何だか黒いオーラが見える笑顔で相手に提案し。「川上も一つ決めて?」と付け足して。
笑ったことについて言い訳にしか聞こえない相手の言い分を微笑みながら。)
言い訳にしか聞こえないし可愛いってどういうこと。
や 、約束 ... ?
( 突然の提案に困惑気味に復唱すると 、続けて出された条件 。普段から歳上歳下関係なく 、敬語で喋ることが多い己としてはやや難しい約束だなと思いつつ 、断ったところで相手のこと 、貫くだろう 、渋々 、「 わかり ... わかったよ 」と了承し 。そして 、自分も1つ言えと言われたので悩ましげに顎に手を当てて 、「 急に言われてもなあ ... 」と 。そして相手の微笑みにこちらも微笑み返すと )
そのままの意味 。
そう、約束。
…割と川上は大変かもね。
(自分の言葉を困ったようにオウム返しで繰り返す相手をくすっと笑いながら。いつもの相手の普段の性格からして簡単そうでちょっと大変な様で、不器用ながらも返してくれた返事はため口で「ふふ、それでいいの。」と頷きながら言って。顎に手を当てて悩まし気に考える姿は悩みながらも真剣に考えているようでうれしく思い。全く同じことを返された言葉に相手らしいなと思い軽く苦笑いしながら)
そのまま、のそのままが分からないんだから。
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