クロ 2019-04-12 21:38:28 |
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――あァ?(雨に打たれてしおらしくなっているかと思えば、返ってきた言葉は何とも威勢のいいもので。思わずガラの悪い声を漏らしつつ眉根を寄せるも「…お前、似てンな」毛艶の良い黒髪や獣である証の耳と尾を見つめて、ぽつりと呟く。脳裏に閃いたのは昔可愛がっていた黒猫。その思い出の小道を辿る前に舌打ちを零せば「“拾って下さい”だろ。…仕方ねえ、ついて来いよ」がしがしと前髪を掻きつつ、傘を持っていない方の手を差し出して)
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