. 2019-04-07 10:42:17 |
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〈Re!〉雲雀×骸妹(創作) / 雲雀目線
風紀委員の仕事を終え一息。何も入れない珈琲を啜り、椅子に深く腰掛けた所で嫌な気配(に似た気配)がした。
「 フフ……恭弥おにいさまッ! 」
濃紺色の霧から現れた霧の守護者の妹は何故か僕を"おにいさま"と呼ぶ。一度君には兄がいるじゃないか、と言ったが聞きやしない。曰く"あのパイナップル嫌い"らしい。アレは何やった訳。
「 ねえおにいさま、今日は何してあそぶ? 」
この霧の守護者の妹は僕を怖がる訳でもなく、寧ろ好き勝手に振り回しては帰っていく。身勝手な所は兄と同じ。それでも嫌悪感が無いのは小動物だからか───。
「 ねえ、聞いてるの! 」
不貞腐れて僕を見上げる目は純粋そのもの。少しくらい付き合ってあげてもいいか。自分の手を引く細腕を横目で見遣り。
「 あまり引っ張らないでよ。 」
つん、とした態度で言えばまた笑う。何がおかしいのか全く分からないけれど、君が楽しいなら僕は何も言うまい。
「 全く、僕も毒されたものだね── 」
「 え?おにいさま、今何か言った? 」
「 何も言ってないよ。ほら、遊ぶんでしょ 」
「 あ、そうだった!行こッ! 」
───この気持ちを知ってるのは僕だけでいい。
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