>りさ …全く、仕方ありませんねぇ。ちょっとだけですよ?何、全部じゃありませんから、見返りにも 大層な事は望みませんよ(はぁ…と一つ溜息を吐くと、出したままにしていたメスや手帳を 白衣の中に仕舞い込む。ちょっとだけ、と言いつつも眉間の辺りまで紙袋を上げれば、頬や鼻下に 蜘蛛の巣のように巡らされた赤黒い火傷痕と、目元ギリギリまで上げた紙袋の裾から 四角い眼鏡の黒いフレームが見え)