匿名さん 2019-03-28 23:21:15 |
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(おかあさんの声が聞こえる、自身の名を呼ぶ声に俊敏な神経は難無く頭を覚醒させる。同時に部屋を充満する香ばしい香りは空いたお腹にダイレクトに食欲を届けに来た。「おかあさん、ご飯出来たの?」近づく足音に潜っていた布団から顔を出すと相手の元に行き着くも、名残惜しく感じた毛布を未だ体に巻き付けたまま引き摺るように引っ張ってきてしまったのだが。それを差し置いて作られた料理に興味が唆られる、今まで嗅いできた食事とは一弾違うこの匂いの正体は何かと彼の手を握りしめ。前にマスターに召喚された時の食事は魔力の配給か魔道士の心臓、食事にしてはグロテスクだがそれしか口にした事がないので仕方がないのだが。るんるんと匂いの源に辿り着けばまだ毛布は握ったままだが皿の中身を覗き見ると何か黄色に物体に赤い何かが掛けられている。見たことの無いそれに首を傾げるも唯一赤い其れだけは見覚えがあり「美味しそう…だけど、この赤いのって血でしょ?」間違った回答だがそれに気づくよしなどある訳もなく、「はやく、早く食べようおかあさん!」相手の服の裾を引っ張って。)
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