世界システム 2019-03-26 22:16:15 |
通報 |
【はじまりは、】
人は死後どこへ行くのか。それは生前信じた宗教によって様々である。例えば、天国か地獄に振り分けられる者、輪廻転生をする者とそんな具合に。だがそこへ導くのは神や仏でもなくその使徒である天使などでも無く、世界システムという第三者である。彼らが死者それぞれの宗教に沿った死後の行き先へと導くのだが、稀に彼らの手に余る導き困難な死者が現れる。それが"リメンバー"と呼ばれる者達である。リメンバー達はその名の通り死ぬ瞬間のこと、正しくは彼らを死に至らしめた痛みを忘れられなかった者達であり、彼らは死後の行き先へ行く事を許されない。何故ならその痛みの記憶から"レガシー"と呼ばれる痛みの具現者たる存在を生み出してしまったからである。リメンバー達の深層心理でトラウマとなっている痛みを乗り越えなければレガシーは消えず、レガシーを消さないことには次のステージに進む事は許されない、という事だ。とはいえ、個人差はあれど大なり小なりショックを引き摺った儘の死者達は先ず己が死んだ事への衝撃を、隣にいる謎の存在に不安を、貴方に行き場がありませんと伝えられて困惑をする訳で、痛みに向き合う事からも逃げ出すのが大半である。さて、それでは此処まで話を聞いた君。君の隣に居るのは、一体何なんだろうね?
トピック検索 |