美月 2019-03-24 16:45:05 |
通報 |
美月)あの人は、戦いで怪我をしても、周りの人を優先していた。それは、私もだったんだ。私が刃こぼれしていたら、私を綺麗に手入れしてから、手当てを受けていた。病気のときもそう。誰かに軟化を頼むときは必ず、自分から言っていた。それでよく、家臣から怒られていたのをよく見た。
美月はくすくす笑った。
美月)麗奈は風邪をひいていても、私を探していたのだろう。和泉守から聞いた時、ふと思ったんだ。輝さまの、体の記憶が麗奈に入っているんじゃないのかなって。記憶には二つある。心の記憶と体の記憶がな。どちらも大切な記憶だ。自分がしたことがなくても体が覚えていることがある。そして、体の記憶は誰かの中に入りやすい。もしかしたら、輝さまの体の記憶が長き時を経て、麗奈の中に入ってしまったのかもしれぬな。
美月はそう言って、麗奈の頭を撫でた。
トピック検索 |