名無しさん 2019-03-11 07:31:16 |
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─────ふふ、そうだね。
(気分が悪い訳ではなく大丈夫という彼の表情は先程より幾分かはましに見えて、安心して彼を見るも長時間の車に揺られ絶好調というのには違う。本人が気ずかなくとも疲労が見え隠れするのはどうにかしてあげたい。隣に並びゆっくりと歩き出すも何処か落ち着いて尚且つ自身も歩き疲れたのもある、手頃な休憩所があればと進む足と彼を交互に見つめ考え抜くとふと思い浮かんだのは此処から数分歩いた所にあるカフェだった。今どきのものとは違うが、落ち着いた雰囲気のそこには時折本を読みに行ったり豆をこだわっているかなんとかの詳しい知識は皆無だが美味しい珈琲があるその場所はどうかと、若い彼はもしかしたら嫌かもしれないな。それが無理だったら公園でもいいか、未だに渋滞する質問達をぐっと我慢して。
「良ければだけど、この先にカフェがあるんだ。そこで落ち着いて話でもどうかな?」
隣を歩く彼に少し目線を落とし、その瞳を覗き込むように。相手のその顔に影が落ちるのを感じながら長い髪を耳に掛けた。小風が二人の間を素早く掛けていく、それがすり抜けていくのを感じつつもその髪先が数本相手の肩あたりに「おっと、ごめんね。」そう短く謝り軽く叩く様に取り払えばカフェに続く道、少し距離があるそこまで足を向けて彼の歩くテンポに合わせながらほんとに久々だなと心の中でだがほっこりとした嬉しさに此方も自然と緩んでいく頬に行先に着く前にひとつだけ、「真くんは1人でここに帰ってきたのかい?」これだけは気になっていて前に目線は向けたままで上記を述べて。)
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