匿名さん 2019-03-10 23:43:25 |
通報 |
(鬼と言えば人を騙し、人を喰らいと、人に仇なすものだと、物語に出てくるものからそういった漠然としたイメージしかなかった。しかし、実際、目の前にしている鬼の振る舞いは明るい少女そのもの。ギャップが大きかったのか今浮かべているたった一つの笑顔も鬼のものとは到底思えず。こちらの質問に対して、何故そんなことを問うのかと言いたげな表紙を浮かべて返した答えはかなり直球的で。相手は確か先ほど客は何百年ぶりかと言った。そんな、人の一生では到底過ごせないもの、そんな時を一人でずっと探していたのならば、いくら人と違う一生を歩んでいるとしてもその空虚感は想像できないほど恐ろしくて。こちらを迎えにくるかのように歩み寄り、そして相手の熱を感じさせない手がこちらの頬を包むとその異様な、見た目どおりだが人の肌が触れているのに熱を感じないというピクリと反応して。寂しがるような声色で紡がれた言葉と、困ったような表情を見ると自分の中で一つの確信が生まれ。目の前にいるのは鬼だ。しかし、人のココロを持った心優しい、寂しがりな。少女のような鬼だ。相手の冷たい頬を包む片方の手を、こちらの手で温めるかのようにその上に重ねれば「椿鬼さ…椿鬼がいいなら、俺はこうやって椿鬼と話すし、何度でも逢いに来よう。俺でよかったら話し相手になるよ。」と、一度相手をさん付けで呼びそうになるが慌てて訂正し、相手の数百年を埋めるには役不足かもしれないが微笑みかけながらそう言って。)
(/いえいえ、大丈夫ですよー!返事してくれて嬉しいです!)
トピック検索 |