語り手 2019-03-10 18:04:41 |
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そうしようか。今夜の月はいやな感じだ。一息整えて手早く済ませよう。(やっとの事で穂先を引き抜き、勢い余って軽く数歩後ろによろめきつつ承諾すれば、穂先の鉄串に絡み付く獣皮や血肉を取り除きつつ月を眺めて眉をひそめ。)……と、その前にあいつをやろう。ほら、広場にいる……。(何かに気付いて指差した先には広場があり、そこには人の三倍はある化け物が徘徊していて。骨と皮だけの犬のゾンビめいた容貌で、その両目は腐り落ちしきりに鼻をふん、ふん、と嗅ぐように鳴らしており。)前に見た奴と同じ化け物なら、奴は鼻が利くぞ。ここで見つかってないのが幸運なくらいにな。
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