匿名さん 2019-02-10 22:59:03 |
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( 名前を呼ばれ振り返ればそこには己の知る姿よりもさらに憔悴した宗三左文字の姿。彼自身活発ではないものの窶れた姿とその手の内に大切そうに抱えた青い衣装に思わず目を細める。ああ、あれは……、口には出さずとも彼ら兄弟が溺愛してやまない末弟の衣装だ。この本丸では自分が知るようにその衣装に身を包み控えめに柿を差し出していたのだろうか、瞼を伏せ心優しい少年の姿を瞼の裏に描く。そしてその虚ろな青年の色を無くした唇から零れ落ちた言葉に瞬時に理解してしまったこの本丸での ” 己 ” の所在。それもそうだ、この本丸に俺が存在していたのなら横にいるこの男ももう少しマシな顔をしているはずなのだから。少なくとも俺自身は他所の本丸の ” 鶯丸 ” であるから事を起こすつもりも彼らの会話に割り込むこともせず、どうしたものかと考えあぐね。結論が出たのか色の違う虚ろな瞳と視線が合えば告げられた答えに頷き、 「 確かに。こちらでそう処理しておこう。後日お前達に政府に来てもらうかここへ他所の審神者が来るだろう。 」 ……悔いのないように過ごせ、テンプレートのような言葉を掛けようと口を開くもその言葉は無理やり飲み込み。きっと彼に悔いがあるとすればそれは今ではないのだろうから。それだけ伝えると少しばかりの応酬の後、同じ本丸と思えないほどに冷めた別れを目の当たりにし、己の事では無いにも関わらず言い様のない重りが胸に引っ下がるような感覚に襲われる。手に持ったままのバインダーへ視線を下ろしどれも見覚えのある名を視線でなぞる。道中で聞いた二振りも同じだ。もう二度と会うことがないのかもしれないと言うのに何故彼らはこうも───と、不意に掛けられた声にバインダーから顔を上げ 「 そうか 」 たった一言のみを返しては、どうやら先へ行かせたくないのだろう、黒い澱みに境界が歪む奥の部屋に視線を向け。「 その奥にも部屋があるようだが。 」 勿論他人の部屋に興味はない。…が、薄くはなっても残る鼻につく匂いは幾つもの戦の中で感じた──血の匂い。気付かれただろうか、思わず寄る眉はそう直ぐには戻らない。踵を返し振り返ることなく背の向こうにいる男に向かって口を開き、「 まあお前がそう言うのなら用はないんだろう。」 先程登ってきた階段へと目を移しては 「 ここから先は任務に関係ない。…だからこそ、お前が否と言うなら同行を求めるつもりは無い。少し散歩がしたいんだ。 」 この本丸にいた彼らは一体どんな生活をしていたのだろう。そして、この男は人の身を得てどう過ごしていたのだろう。どれだけ待てども来ることは無かった茜色を背負った男への単純な興味。静かに放った言葉は強制の色を持たずただぽつりと空虚な廊下の先へ向かって呟く。しかしながらこの男ならば自らが知るところ以外で動き回られるくらいなら、と考えるのではないだろうか。人の身を得る前、人間の記憶が無ければ一息で消えてしまうようなぼんやりと曖昧な存在であった頃にまみえた男の考えるであろう事を想像しながら答えを待たず一歩、また一歩と歩みを進め )
( /大変お待たせ致しました……!もしやもういらっしゃらないのではと、そうであれば無理にお返事を残して呼び戻しては申し訳ない事をしてしまう…だなんて考えていたらいつの間にか凄い時間が経っておりました;;ご心配をお掛けして申し訳ありません…!色々とありましたが体調面は問題ありませんゆえ、背後様がよろしければもうしばらくやり取りを続けさせていただければと思います…!
また、お言葉に甘えまして背後会話はガッツリと削らせていただきました。今後の展開と致しましては、このまま審神者の私室へとなりますと些か改心へ向けるどころかお互いの事を知らない状況で力でねじ伏せるのみになってしまうのでは無いかと思いまして、一度会話のターンを設けさせていただけると幸いにございます…!もちろん、別行動として他の刀剣を付けて頂いても構いませんので!このターンで大包平や審神者がどのような人柄であったかということに触れられればと思っております。ご検討よろしくお願いいたします…! )
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