_ おかえり 僕らの虚空屋敷

＞＞黒部
何度言ったらわかりますか？
まずは自分の心配をしてください
（肩を掴み）

＞中島
…はい…
(驚き、しょんぼりしつつ)

＞＞黒部
分かればいいんです。分かれば
（満足そうに頷き）

＞中島
……中島くんも、無理したら駄目ですからね？
(真剣につたえ)

＞＞黒部
はい、勿論
（大きく頷き）

＞中島
絶対ですからね？(ゆっくり手を伸ばし)
…中島くんの顔が見えないのが、こんなに寂しいんですね
(苦笑しつつ)

＞＞黒部
はい、大丈夫ですよ？
（手を掴み）
…じゃあ、移植しちゃいますか？
（冗談交じりで）

＞中島
それは、やらないです。
移植はしないです。(きっぱり伝え)

＞＞黒部
そんなの分かってたよ…
（顔を歪め小さく呟き）

＞中島
…そういえば、中島くんは退院いつですか？
(話の流れを変えようと明るく伝え)

＞＞黒部
いつになるんでしょうね
知らないです
（少し考えるが声のトーンは同じで）

＞中島
…そ、うですか(気にしないように微笑み)

＞＞黒部
…黒部さんは大切な誰かがいたときその人は命に代えても守りたいと思うの？
（困ったようなまなざしで）

＞中島
はい。
たとえ、私の命が無くなってしまったとしても、守ります(即答し)

＞＞黒部
そっか、黒部さんは良い人だね…
僕なんて君のそばに居ていいのかなって最近よく思うんだ
迷惑かけてないかなってすごく
困らせてないかなってすごく
忘れもの見つけてないなーって…
この世に存在する意味なんて、忘れちゃったなーって…
（涙をこぼしながらゆっくり話し）

＞中島
中島くん…
私は君が居てくれないと寂しいです。
それに迷惑なんてかかってないですし、困ってもいません。むしろ私の方がかけてるでしょう。
確かに忘れ物は見つかってませんが、これから探していけばいいことですし。
それと…中島くんの存在意義として私の傍に居る、ではダメですか？
(ゆっくり優しく諭し)

＞＞黒部
そしたら黒部さんは笑ってくれますか？
顔に張り付けるだけの笑顔は見せませんか？
僕には…僕には出来ない…
黒部さんが信じられないんです…心の隅になぜかいつも…
大切なのに、ずっと隣に居たいのに、ずっと守っていたいのに
これまでも、これからも僕は正しく黒部さんの隣にいることは出来てますか？
（考えながら言葉を連ね）

＞中島
君がそれを望むなら、私はそうしますよ。
…信じられなくてもいいです。
これから、一緒に過ごす内に少しずつでも信じてくれたら、それでいいです。
正しく傍に居るのは分かりませんが、ただ、君と色んなことを共有して、時には喧嘩して、仲直りもして
そうして一日一日を過ごすだけでいいです。
(優しくほほ笑み、見えないながらも手を握って)

＞＞黒部
っ…
（握られた手の上に涙をこぼして抱きしめ）

＞中島
よしよし…落ち着くまでこうしてましょう？
(優しく頭を撫で)