▼ 2019-01-31 23:15:51 |
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>シュウ
(貴方の名を紡ぐ震えた声は、少なからず怪物の嗜虐心を擽った。冷たい過去は恐ろしいだろう。冷たい怪物も恐ろしいだろう。それでも生きる場所を探すかのようにシーツにしがみつく貴方の小さくて可憐な手を、怪物は一瞥した後に短く吐息し立ち上がる。そして一歩ベッドへ歩み寄れば、シーツを掴んですさまじい力でばさりと引き剥がした―まるで貴方の全てを暴くかのように。そしてシーツを床へ放り投げれば、貴方の顎を左右から挟み込むように片手でそっと掴んで「…カルミナ。」貴方の瞳を覗き込み、言い聞かせるようなしっとりとした語調のままに、怪物は微笑みを深めて「俺達の世界で“捨て猫”を意味する言葉や。今日から君は俺のカルミナ、俺が君の飼い主や。寝床も餌も、俺が与えたろ。―それが嫌なら、」あとは言わずとも分かるまい、とでも言いたげに紫色の双眸を細めて)
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