蜜柑 2019-01-24 12:12:51 ID:d74edede6 |
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「ネェ、キミは不思議な空間に、行ってみたいと思わナイ?」
ある日の昼下がり、マホロアに奇妙なことを言われた。その声はいつものケラケラしてるクッキーみたいな声なんかじゃなくて、今は…なんだか、コーヒーみたいに苦い声だ。
「ヘイ、何だよ急に…でも、行けるなら行ってみたい、…なんてサ!」
冗談で済ませようとした結果。マホロアは
「ワカッタ!行きたいなら、ボクが送り出してあげルヨォ!!」
なんて言ってる。おい……マジで言ってるのかよ…!? 僕は急に焦り始めた。だってマホロアが、僕の周りにどんな本でも見たことがない、不思議な魔法陣を書いていたから。
「な、何なのサ!?僕は冗談で言っただけなのサ!」
どれだけ説明したって、無駄だった。マホロアはうんともすんとも言わずにただ、笑顔で…いや、恐ろしい笑顔で魔法陣をかきすすめていたからだ。
「きいてんのサ、マホロア!…あ…」
もうその魔法陣は、出来上がっていた。ものすごく大きくて、そして複雑な形の魔法陣が。
「サァ!準備は出来た!マルク、楽しんできてネェ!」
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