鯨木かさね 2018-12-31 13:01:56 |
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>折原臨也様
──────余計なお世話です。
(目の前の彼は楽しんでいるのは一目瞭然だった。枕元に居座り言わば観察という目的を完全に果たしているのに、お返しと称する言葉の裏にはこの前の傷を負った時の出来事を根に持っている。だが頬を滑る手は冷たくて体温が上昇し火照った肌にはとても心地よく感じてしまった。ほぼ無意識に目を細めてその手の行先を目で追ったことはきっとバレてはいない筈、その手の行き着いた先。スーツに掛けられた手は熱い肌に冷や汗に似た汗を浮かび上がらせ、朦朧としながら静かに口を開く「…この前の仕返しにしては些か度が過ぎるのではないですか。また古傷が開いてしまうのかもしれませんよ。」古傷はもはや挑発する言葉だったかもしれない。いや、こんな事をされて自分を優勢にさせるにはこの程度では意味が無いのは分かっているがこの場を打破するには、と思考を巡らせるもよく回らない頭では皆無だったようで。「こんな所に連れてきた経緯はもう聞きませんが、嫌がらせとしてはもう十分意味を為している筈ですよ。」と言い笑顔の其の顔を睨みつけてやった。)
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