鯨木かさね 2018-12-31 13:01:56 |
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>折原臨也様
>折原臨也様
(霧のかかった脳内は目先の人物をなかなか認識しようとはしなかった。効果音でもついてそうな笑顔を此方に向ける彼とその言葉に反応しようと口を開くが唯空気を吐くことしか出来ない今の状況はとてもまずい。強ばる顔と見つめ返す目線だけは通常を演じようと必死に取り繕うのに、痛む喉は言葉を紡ぐことは無く頷くだけになってしまった。不自然だがこれしか方法のない今、早く信号が青にならないものかゆっくりと視線を逸らしまだ赤いままなのを恨みつつ如何にも楽しそうな彼も同時に睨みつけてやった。「…───コホン。」開いたままの口から短い咳がでた途端、信号待ちの人々が一斉に歩き出した。やっと青になった信号を確認し足を踏み出そうとしたのだが、ふらりと傾いた身体は相手の肩に顔を埋めるようにのしかかる。何をしているのか、途端脳内に散らばるハテナ記号に体はまるで別の何かになってしまったのだろうか。そんな不安に比例して瞼はどんどん重くなっていく。)
(/それでは、よろしくお願いします!!)
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