鯨木かさね 2018-12-31 13:01:56 |
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>折原臨也様
「…私の1日。詳細の方を伺いたいのですが…其れは後程で大丈夫でしょうか?名刺を渡しておきますので、日程が決まり次第ご連絡下さい。」
(彼の口から出た要件はすんなりと受け入れるが、疑問の念は拭いきれない。自分の一日、そんなものでいいのだろうか、それが相手にどのようなメリットが有るのかは考えるだけ無駄のようだ、相手はあの折原だ。きっとその先に繋がるのは相手が自身を楽しむ為の材料にするのは容易に想像できるのだが、取引を持ち出した以上、自分に出来る範囲以内に納まっているそれを断る訳にも行かず大人しく自身の電話番号が記入された名刺を差し出した。その後、すんなりと居場所を吐いた彼はそそくさとこの公園を後にして取り残された自分は教えられた場所へと向かう。無事商品の受け渡しを済まし、今後も頼むなどと述べる相手を見送れば帰路へとつく。)
(後日、朝の日差しを浴びてまだ少し人の出入りが少ない道を歩く。朝方特有のひんやりと澄んだ空気を漂わせる池袋の道を、ちらほら出勤しているサラリーマンたちと同様に赤の信号の前で止まっていた。ふいにケータイが鳴る、表示された名前を確認すると折原臨也の文字。直ぐに通話ボタンを押して耳に付ければ、相手の声に傾けた。)
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