鯨木かさね 2018-12-31 13:01:56 |
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…、何時いかなる時も必要になるか分からないものですよ。それに、この猫耳が私の唯一の私物と言えるものですので。
(やや、笑顔の崩れ始めた相手を他所に近ずいてきた定員からは何を察せられたのかカメラを構えられ。しかも相手は自身に白い猫耳を握らせてきてきたのだ。しかし、それを間髪入れずに頭へと装着した後。定員と同じく招き猫のポーズをとると平坦すぎる声色で「にゃんにゃん」と呟いた。抑揚の無いその声と発せられた言葉は全く持って噛み合っていないが、彼氏と勘違いされた彼への弁解は後でしよう、今は構えられたカメラへと目線を向けポーズを決める。ほぼ真顔の表情に猫耳とはなんともカオスな絵面だが自身の顔の筋肉は笑顔という表情を作り出すのは不可能なようだ、「…申し訳ございません。これでも精一杯笑顔のつもりなのですが…。」定員の顔は終始驚きと気まずさに包まれたがシャッターの音が聞こえ現像をして貰う間。きっちりと定員側へと自分らの関係を説明し、お詫びにともらった2つの猫のキーホルダーをポケットへと静かにしまう。席へと戻ると、猫耳を無理やりつけられた彼を見て一言、「とてもお似合いですよ。」と、やはり彼には黒が似合う。黒猫を思わせる彼の姿に、再び手に取った玩具をわざとらしく彼の目の前で降って見せ「先程の回答ですが、私が善人というのはいささか間違いかと思われます。」相手の皮肉だというのはきずいているが、ピシャリと上記を述べながらもう一度手の玩具を振り返した。)
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