「君は忠実な犬のようだ」 その言葉に胸がどきりとした 。 一度驚くような表情をするもすぐ微笑んで言葉を返す相手に 、僕は飲まれてしまっているのだ 。 然しそれも本心なので何も言い返すことも出来ず 、ただ頬を赤く染めていて 。 相手にそっと手を握られればびくりとし 、「わかった」とだけ返事しては小走りでパンを取りに行き 。 だめだ 、上手く話せない 。好きだからこそ 、なのだろうか 。