ゆんた 2018-12-29 18:01:47 |
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授業そっちのけで、彼を見つめていると、ほんの一瞬の出来事だったが、彼と目が合った。
それだけでも幸せなのに、良く見ると耳まで真っ赤で、そんなところも愛おしさが募った。
今日は何があっても一日頑張れる気さえしてくる。
重症なのはわかっている。だけど、しょうがないんだ。彼が魅力的なのが悪徳だ。
僕は、君以外には引かれないのだから。
__僕は、どうやら容姿に恵まれているようで、周りの女性達から好意を寄せられることも少なくない。これは、先生や、男子生徒に限らず、だ。
何度か、こんな報われない行為はやめよう、と、お試しで、付き合ったこともあった。
でも、やっぱりだめだった。どんなに綺麗な女性と付き合っても、「これが七瀬くんだったら。」と、考えてしまって、もっと苦しく、愛おしくなるだけだった。
だから、やめた。
以前、図書室で借りた本には、こんなことは書いていなかった。
__恋とはこんなに苦しいものなのか... 。
・
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__キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン
...は...ッッ!
気づいたら、授業が終わっていた。
くあ...。と、できるだけ控えめに欠伸をして、時間を確認すると、もう昼御飯の時間だった。
「(授業中に寝るなんて、初めてだ...。)」
「七瀬くんのことを考えていたら寝ている」なんて、自分はやはり彼のことが好きなのだな。と、いうことを和やかな気持ちで再確認しながら、鞄を漁っていると、あることに気付く。
「(弁当忘れた... 。)」
どうしようか...。
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