ゆんた 2018-12-29 18:01:47 |
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“見て 、松也くん…かっこいい”
小さな声で前の席の女子2人が呟いている 。
彼はクラスの人気者であり 、僕が想いを寄せる人だ 。
しかしきっとこの想いは届かないだろう 。なぜなら 、勉強やスポーツだけでなく 、音楽も出来る完璧な人間で 、僕とは大違いというのもあるが 、彼は僕の前になると態度が変わることが大きな理由だ 。
僕のことが嫌いなんだろうな 、ということは分かっている 。しかし僕は蔑む目線 、罵る言葉に日々辛さを覚えながらも 、心の中では罵られることが好きでもあった 。
クラス替え初日に教室の後ろの席で 、綺麗な瞳で前を見ている視線に虜になってしまったのだから仕方が無いじゃないか 。想うだけ 、それだけだ 。なんて自分に反抗すれば 、ちらりと相手の席の方を見てみると 、目が合ってしまった 。
ばっと目をノートの方に移せば 、顔がみるみるうちに赤くなっていく 。
だめだ 、やっぱり好きなんだ…
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