匿名さん 2018-12-16 22:58:56 |
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(優しい腕の温もりを感じながら人通りの少ない細い道を抜けた先に見える豪邸へ到着、辺りはすっかり闇に包まれ頼りになるのは並んだ街灯のみ。こんなにも大きな自宅でも今此処に住むのは己一人、家政婦が日中出入りをしているが顔を合わせるのは極稀な事。オートロックの扉を開き自宅へと入れば真っ直ぐに自室へと向かって鞄から携帯を取り出し漸く複数件の着信に感情の籠らぬ冷たい瞳で目を通し。殆ど両親からのもので何方の親につくのかを問うものばかり、一括削除をすれば相手の名前が上方に行き、それを愛おしそうに指先で撫でて。まさか相手がまだマネージャーと会っているとも知らず、この後の事へ胸を膨らませて先に入浴を済ませてしまい。「……遅い。」ゆっくりと湯に浸かっていたつもりだが上がってもまだインターホンの音は聞こえずにワンピースのパジャマにセーターを着用して広過ぎるリビングのテーブルに顔を突っ伏して相手の訪問を待ち続け)
…やっぱり、ピアス。開けなきゃかしら。
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