（3L）リ･カースト（擬人化）

>シオン

欲望に素直なのはイイ事だが、危なっかしいんだよなァ。偶には甘ったるいのに流されちまえよ…くふふ、ダメ？……っ、の割には随分カワイイ声が…んぁ
(揺れる耳を端に捉えつつ視線は常時相手の表情へ、欲求に真っ直ぐな故の難儀な性癖に、偶には逆行してみればと密やかな声音で迫り。つっけんどんな態度と裏腹に芳しい反応が返って来れば至極満足げに兎耳の質感を味わい「ダメ」とのお達しにもゾクッと背筋逸らしながらやわやわ刺激の伝導を確かめる一方、終ぞ聞き覚えのない高音には思わず明からさまに生唾飲んで。かなり昂ぶって来たらしく若干アウトな表情で含み笑い、再度声を上げさせるべく顔を寄せた方の内側に口付けてみようかと、然し毛皮の表面を撫でる吐息に紛れ唇が触れるか触れぬかの前に爪の痛みが走れば此方も短く啼いて挙動停止。指は絡めたまま、背を丸めた分離れた頭を追ってはその後の台詞と緩慢に首を捕らえる仕草をじっと観察、意外さに数巡瞬いた目を「……は、せっかち。満足行くまでサせてくれるんじゃねぇの？」と糸のように細め抗議して見せる反面、互いに余裕も理性も磨り減った今明確な拒否の態度は示さず。気道を摩る体温と僅かな息苦しさに浮かされてはひくん、と揺れた唇から手持ち無沙汰な舌を覗かせ