(アパートの主よりも客人であるはずの彼の方が冷蔵庫事情を理解している事に苦々しさと同時に妙な安心感を覚えながら、促されるままに目的地に向けて再び歩き出し。その道中大学近くとあって何度か学生と擦れ違っているうちに、ふとある事が脳裏を過ると笑いを噛み殺しつつも隠しきれない愉快な響きを持った声で前を歩く相手に語り掛け) ……お前の事、噂になってる。