. 2018-12-07 23:18:18 |
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こうして側に居るんだから無理なんかせずに頼ってくれ、怪我でもされたらそっちの方が堪らない。
(何やら馬術の経験があるらしい彼女が自分で馬上から降りようとする様子を見て一度は馬から身体を離したものの、やはり難しかったのか控えめに助けを求められれば、その素直な様子も可愛らしく思えてまた抑えきれず笑いを漏らしてしまい。元々遊牧国家として発展を遂げてきたこの国では誰しも性別関係なく子供の頃から馬に慣れ親しんで成長するものだが、生活様式の異なる他国では馬に乗る機会さえそう多くないのかもしれない、今度馬の乗り方も教えてやろうと心の内に思いつつ、差し伸ばされた片腕を引き寄せて自分の肩に掛けさせ、腰に腕を回して身体を抱きかかえそのまま地面に下ろしてやり。兵に手綱を手渡して愛馬を厩舎へ運ばせてから、彼女の手を掬い取って軽く引き寄せ、見張りの兵が開けてくれた大扉を潜って宮殿の中へ。手を引いたまま軽い冗談を吐きつつ暗い廊下を進み。)
…あれだけ騒がしかったのがもうすっかり静かになったな。みんな酔い潰れて明日の朝には誰も起きられないなんてことも有り得るかもしれない。
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