懐かしい声 2018-12-07 14:29:49 |
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これから君が行く世界は、ごく普通に魔法が社会に溶け込んでいる世界だ。それ以外の文化や技術力は近代ヨーロッパが近いだろうね。
あくまで君にわかりやすく説明しているだけ、君のいた世界とは全く関わりがないしズレている点もある。
例えばこれを見てくれないか。
君がこれから通うことになる王立魔女学園の制服さ。
これを見てもし君が、この時代にこんな短いスカート有り得ない!って思ったなら君はこの世界にくるべきではないね。
もし可愛いと思ったなら、私は君を歓迎するよ。
それ以外にも細かい違いが気になる君には別の世界をお勧めする。
それから、魔法少女に憧れている君にも向いていないかもしれないね。
この世界で魔女が箒にまたがって飛べるのは、箒のおかげじゃない。体に塗りたくったこの軟膏のおかげさ。材料?それは学園で学ぶだろうけど…まあ、一般的に君みたいな女の子が好きなものではないと思うよ。
この世界の人間の髪は3色だけだ。
茶色に金色、それから赤髪。
みんな自分のと同じ髪の色の伝説の魔女を尊敬していて、そんな魔女になれるように努力してるんだ。
あっ!でも、もしかしたら君の髪は、4人目の色だったりするのかな?なんてね。
男の人も魔法は使えるけど、基本的に女の子の方が魔力が強いんだ。
だから女の子は皆、14歳の誕生日に学園から入学許可証が届く。そうそう、これから君が行くところだ。
重苦しい石造りの大きな建物でね、古いからどこもかしこも蔦が張ってて最高さ!
君は蛙は好き?トカゲの尻尾は?それから硬いパンとお豆のスープ。もしそれらが好きなら、君はこの世界にピッタリさ!
ついでに緑のネバネバとカラスも好きなら最高だね!
うん、ここまで聞いてまだここに居る君ならきっと伝説の魔女みたいに立派な魔女になれるよ。
入学手続きはまだ続くから、もう少し静かにしておいでね。
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