名無しさん 2018-11-20 20:01:58 |
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地主(父)
「ならぬ
先月も同じことを申しておったではないか
約束通り、今月末までに税が納められぬならこの土地を出ていってもらう
下がれ、私は忙しいのだ」
(無慈悲な領主である父と、その慈悲にすがるしかない無力な小作人の、飽きるほど繰り返されてきたやり取りになど目もくれず
あたしはさっきから、その小作人の娘から視線を離せずにいた
少しでも同情を誘う魂胆からか、幼い子どもを連れてやって来る小作人は多かったが、その子どもも例外なく親と同じで皆媚びるような表情をしていた
でも、この娘は慈悲にすがる言葉を口にしながらも目にはまったく媚びる色は浮かんでいなかった
あたしは今まで見たことのない、その目に惹き付けられたのだ)
お父さま、お待ちください
(/初回、ありがとうございます
これから、できれば長くお付きあいよろしくお願いします)
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