主役がいなくちゃ話にならない!!＜3L/半指定＞

>20 小野寺さん

む……いや、しかしだな。
(相手からの思わぬ反撃にたじろぎ一歩二歩と足を引き。先程までの悪どい笑みは何処へやら、少し焦りの見える表情を浮かべて。ぐ、と一瞬押し黙るもすぐさま反撃の狼煙を。ズレた眼鏡を直しながらフッフッフと不敵に笑い声を上げて。相手の言い分通り自分の頭は良いけれど、逆を言うならばそれだけ。自分自身がヒーローに相応しくないことは誰よりも自分が分かっている、とばかりに言葉を並べ立て、言い終えると同時に前髪をぱっと払いのけ“勝ったな……！”と自信と余裕を取り戻したかのようにふふんと鼻を鳴らしながら相手を見て。)
いいか、僕は君の言う通り勉強ができる。できる、が……勉強以外にはからっきしだ。もちろん女性のエスコートなど以ての外！ついでにいうならば眼鏡を外す予定もない。生活ができなくなるのでな。

>明城くん
……明城くん、ほんとによく今まで脇役でいられたね。ヒーローくんよりある意味ヒーローだよ。
(果たして女性不慣れやその他諸々、相手の反論は自信を持って語っていいものなのだろうか。思わず顔を覆っていた手を下ろしながら暫しぽかんと其方を見つめれば裏表のない実直過ぎる相手の態度に苦笑を漏らし、今度ばかりは心の底から少しの呆れを混ぜつつ先程とは別の意味で相手を"ヒーロー"と称して。ともあれ最終的には確実に主役を変わる生贄を出さなければいけないことは決定事項、周囲の脇役達を伺えばそれに適う可能性のある人物も己や相手を含め一定の特徴を持ち合わせた人間でなければならないであろうことも残念ながら事実で。やれやれと肩を竦めればもう様子を窺うために対主人公用の性格を繕う必要もなくなったとばかりに笑みを相手に向けて)
＿＿メリットを持った上での多少のデメリットなら寧ろキャラが立つよ、明城くん。勿論そういう面では私も当てはまっちゃうけど。でも最後は上っ面の評価じゃなくその人の心が大事、ヒロインちゃんもよく言ってたんだ。……これってすごく大切なことだもの、まずは結論を急ぐより皆を知ることから始めよう？

>22 小野寺さん

……そうだな。すまない、事を急いだようだ。
(つい言い返してしまったが周りがあまり見えていなかったらしい。それによくよく考えてみれば主役は一人では足りない、ヒーローとヒロインの二人がいてこそそう気付いたことは胸に秘めながらも、改めて周囲を見渡して確認すると、突っかかってしまった相手に謝罪の言葉を述べて。この場に集まった内の殆どの人物の名前すら知らない状態であり、お互いを知ることから始めようという相手の言葉は正しいように思えて、腕を組みながら先ずは一番手とばかりに名前を名乗り。)
明城聡一郎だ。主な役所は……嫌味なガリ勉といったところか、名前だけならテストの張り出し順位で見たことがあるという人もいるだろう。正直主人公との関わりは薄い。

>明城くん
うんうん、聡くて一番の明城聡一郎くんだよね。ヒロインちゃんとの接触が少ない分、やっぱりギャップが一番の強みかな。何より明城くん結構癖強めだし。
(己の言葉にすぐ自らを正す、そういった潔さは相手の美徳であり自分にはないその素直さに此方も毒気を抜かれてしまい。相手の自己紹介にぱちぱちと軽く胸の前で拍手をしながら数度頷いて見せれば数多くいる脇役の名前を覚える為、独自にあだ名の様に覚えた言い方で彼の名前を復唱し。うーんと小さく唸りながら人差し指を顎に当て考える素振りを見せれば相手の強みたる癖の強さの活かされるポイントを呟きながらゆるりと口角を緩め。続く様に視線を集めるべく一歩前へと進み出れば、主人公の前でのキャラクターとしての自分、そしてその裏に隠した今の自分、どちらも明かす様な語り口で自己紹介を行って)
……わ、私は小野寺朋子、です。主人公ちゃんの友達で……その、少し鈍臭いから、いじめられっ子、みたいな役割が多い、かな……。＿＿っていう、おどおど地味で目立たない、友達の朋子ちゃん。普段はあんまり目立たないかもだけど、この機会に知ってもらえたら嬉しいな。

はじめましてよろしくお願いいたします