執事長 2018-10-04 22:19:25 |
通報 |
>ノア
―ふは、そない慌てんでも今すぐってわけやないよ。(瞳を覗き込まれれば、どこか狼狽した様子の貴女が面白くて頬が緩み。「オイオイ、俺かて獣じゃないんやで。味見で止まれる理性くらい持っとりますー。それとも、俺を信用でけへん?」一度口にしてしまえば、味見では止まらなくなる――自信過剰とも取れるその発言に、思わず苦笑してしまう。そんなに飢えているなら、悠長に屋敷を散歩などせず強引に貴女を貪り、食らい尽していただろう。そのぐらいのことは伝わっているかと思っていたが、己の食えない態度が不信感を助長させてしまっていたのだろうか。「どうしても嫌なら、“特別”もおあずけやね」味見がナシなら、餌呼ばわりされても仕方がない。意地悪に目元を細めて、首を傾げて微笑んで見せた。するりと貴女の手が離れ、庭園の中心で軽やかに踊る姿を穏やかな視線で見つめる。こんなに喜んでもらえるなら、連れて来てよかったと心から思ったことは表には出さないでおこう。「そやなあ、いくつかノアの世界にはない花もあるからな。」何度も訪れているため今更特別な感情をこの庭園に抱くことはないが、はしゃいでいる貴女が隣にいるならこの景色も幾分か鮮やかになる。そのことに関しては、此方が貴女に感謝しなくてはならないだろう)
トピック検索 |