僕はキミが好きで私はキミが好きで 〆

そうかな..？全然謙虚にしてるつもりはないんだけど..、
( 彼女の謙虚の言葉に首を傾げる。よく、謙虚だよね、優しいよね、とは言われるがそんな事はない気がする。ただそうしたいからしてるだけの事なので、自身からすれば謙虚や優しさには程遠いモノだ。きっと、他者からすれば謙虚や優しさなのだろうが。「 ..あ、ああ、うん！友達..そうだね。友達だもんね。うん、いただきます..、」まるで犬の様に"友達"の単語に何とか表情には出さない様にするも、雰囲気で落ち込んだ様子が滲み出てしまう。まぁ所詮は相談相手、それ以上何て贅沢過ぎるから、今くらいが丁度いい。手を合わせて挨拶を済ませては母特製のお弁当を食べ始める。たまにちらりと彼女の方を見ては、頰が赤らんでいる様子に、どうしたんだろう、と疑問を抱きつつも、彼女の言葉に)
んー...それが全然でさ。それなりにアピールはしてるつもりなんだけど、相変わらず気持ちには気付いてはくれないみたい。そうかな？そうだと嬉しいんだけど...あ、絢菜さんは何か進展あった？流石にそろそろ男の子の方も気付き始めてるんじゃないかな？

鈍感な女の子なんだね？それはつらい……って、私？ 私もその……アプローチはしているつもりなんだけど、仲の良いクラスメイトくらいにしか思われていなさそう。全部私の想像なんだけどね！
（話の話題としてふってみたものの、やはり想い人から好きな人の事を聞くのは少しつらくて。赤らんでいる頬はそのままだが、気持ちを悟られぬ様にわざと明るく振舞っては質問に答えて。彼のお弁当は毎日美味しそうなので羨ましくもあり「 慧くんのお母様、料理上手で羨ましいなぁ。今日のお弁当も美味しそうだね！」話題を今度は彼のお弁当へと変えると彼女もお弁当を食べ始めて。相談相手兼友達であっても彼といられる時間は楽しく、幸せなひとときでもあるので相談相手を理由に放課後デートに誘おうと緊張しながらも思いきって彼に提案し）
慧くん！ 放課後、暇だったらデートの予行練習として出掛けない？──先約があればそっちを優先して構わないので！

んー、まぁ僕なんか全然だしね。あー、そう、なんだ....お互い大変だね..で、でもさ！絢菜さんはあの..か、可愛いから大丈夫だよ！うん！！
( 彼女の好きな人とは特に進展がない事を聞けば嬉しいような、彼女が上手くいってないのが悲しいような、何だか狡い気持ちになる自分が嫌になる。あくまでも相談相手なのだから、願うのは彼女の幸せ。もっと彼女と好きな人が上手く行くように努力しなくては。励ますように、だがそれとなく彼女のことを褒めるも、あからさま過ぎる褒め方に恥ずかしさを感じては俯きそうになるも、何とか明るく言い放って。次いで弁当について指摘されては「 ん？ああ、うん。いつも美味しいの作って貰えて幸せだよ。絢菜さんのお弁当も美味しそうだね、自分で作ってるの？」照れ臭そうにしながらも、嬉しそうに笑顔で言えば彼女のお弁当に目を移す。the女の子のお弁当の中身について指摘をするも、下手過ぎただろうか、何て不安になりながらも彼女の様子を窺って。そして、突然の彼女の放課後の誘いに一瞬箸が止まり、思考が停止する。然し直ぐに回復すると、)
デ、デート....デート..あ、ああ！うん！予行練習ね！勿論だよ、何もないから僕で良ければお願いします！！

( あの..、いつ頃返信可能でしょうか？)

（ /連絡出来ずにごめんなさい。もう少し時間がかかりまして、土曜日までお待ちできますか？
ご迷惑をかけて申し訳ありませんが、よろしくお願いします）

( いえ、連絡さえ頂ければ大丈夫ですので！分かりました、お待ちしてます！)