ワンルーム・マッドライフ＿〆

( この家で適当に暮らしていこうではないか、誘拐された身でありながらそう決めればその後の行動は早い事早い事。家には何があって何が無いのか、己にとって必要なものとそうでないものを確認すべくリビングをあっちウロウロ、此方ウロウロとしていた矢先、先程のドアが勢い良く開け放たれそこから何やら必死な形相の相手が飛び出してくれば視線が合うや否やで落とされた問い掛けに「…何か問題でもあンの？」と全くもって清々しい表情で返事をして。しかしながら相手が自分を誘拐監禁した明確な理由は未だ謎のまま。己に関係する誰かに恨みがありそれを晴らす為に使われたという線がこの短い時間の中で有効にはなっているが相手もわからないしそもそも当たりかもわからない。少しばかりの沈黙を以てしてさも当たり前のように近くにあったソファーへと腰を下ろせば「＿＿アンタの思い通りになんかなってやんねェよ」何度見せてきただろう、勝気で生意気な口元だけを吊り上げた笑みで言葉を続かせて )



(／ いえいえ、お気になさらないで下さい…！此方はゆっくりまったりお待ちします故！ )