ワンルーム・マッドライフ＿〆

ㅤㅤ


………は？
（　一瞬、さらりと告げられた言葉があまりにも端的に突拍子の無いもので、脳の理解が追い付いた頃には扉はとうに閉まりそこに当の本人の姿は無く。思わず漏れた疑問符は受け取り手不在のまま虚空に溶け消え、それから急に我に返ると慌てて立ち上がり己も扉の方へ足を向け。おかしい、おかしいだろうそれは。彼が声を上げなければ第三者が問題を提起しない限り今回の罪は表に出ず、そこからなんの関わりも無い自身の家が導き出されるにはもっと時間を要するだろう。一体何を考えているのか理解が出来ず頭は混乱を極めており、何故か此方が必死になって部屋を飛び出すと「手前、本当にこのまま誰にも言わない積もりなのか…！？」今日一番張り詰めた色の声が出た事を自覚すると、これではまるで早く見つかって仕舞いたいとでも言っているようだなと何処か思考の別の所でぼんやりと思い。それはきっと本心で有り、本来なら今すぐにでも通報し自身を悪者だと言い放って欲しい、そんな期待を孕んであの時彼が寝ていた部屋の扉を開けたのだと鮮明に思いながら。ㅤ）


（ㅤ／ㅤすみません、お返事遅くなりました…！お待たせしてしまい申し訳ありません；　）


ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ