名無しさん 2018-08-16 14:59:05 |
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私は──
使いすぎ…ですよね!包帯、巻いていきますね…!!
(相手に問いかけられると顔を上げて相手の瞳を真っ直ぐ見る。なぜ、そんなことを質問するのだろうと考えを巡らせていると、消毒の使いすぎだと指摘を受け、慌てて患部を見ては確かにいくら出血と傷口が酷いとはいえこれでは意味が無い。相手に指示されると、すぐに清潔なガーゼで保護しては包帯を取り出して巻いていき。一度腕の傷口で巻き終えれば、もう一枚包帯を取り出して指先にかけても巻いて。その間相手のことは見ず、先程の質問について考えていた。
まるで、こちらの行動が相手にとっては不思議、もしくは想定外なことでもあるかのような問いかけ。だが、その真意までは分からないがきっと自分が相手と出会った時に感じたあの違和感は本物なのかもしれない。うまく言葉は出てこないが、相手の雰囲気は普通の人間のそれとは違っていた。何も寄せ付けぬような気配はこちらの全身を恐怖で包み込むような、足がすくむような感覚。瞳だって一瞬だったが人間とはかけ離れた赤色のようにも見えた。殺気を帯びたような瞳を見た時、恐怖を感じたがそれ以外にもどこか相手も何かに怯えているようにも思えた。自分が何をしているのか、それはつまり自分は何を助けているのか分かっているのか、という問いかけかもしれない。そっと包帯の余りをテープで固定しては)
私は、ただ、怪我を負った人の手当をしただけです──。それだけです。
(先程までの緊張は何故か自然となくなり、相手の包帯巻きになった腕から伝わる人とは少し違った体温に表情が緩み微笑んでは相手の顔を見上げて)
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