魔法使い 2018-07-08 20:11:25 |
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それなら、その性格だからこそこの屋敷まで逃げて来られたと捉えるべきか。偏屈な性格になっていなくて良かったな
(頭を撫でていた手を引っ込めると相手にはつられて長年仏頂面しか浮かべていなかった顔が緩んだ。魔法使いとしての使命を帯びてから他人との関わりは完全に経たれていたし、持ちたいとも思わなかった。だが何故か、この男のことを知りたいと思ってしまっている。すぐに根をあげて屋敷を出ていくかもしれないと言うのに…まだ彼は自分が何をしているのか、どんな人間なのか知りもしていない。この先リーシェが自分に対してどんな感情を抱くか、予想はつく。だからこそ入れ込みすぎは禁物だと肝に命じておいた)
気にするな、生傷も傷跡も見慣れている。いいか、これは私の魔術知識が詰まった治癒薬だ。塗って一晩寝れば呪われた傷以外は治る。明日から私のために働くんだろ?それなら万全の状態でやってもらわなければ困る。そんなに私に触られるのが嫌か?
(油のような液体が入った瓶をテーブルの上に置くとこれがいかに優れた薬品であるかを説く。そしてすました顔で自分の立場を忘れるなとでも言いたげに鼻で笑うと、腕を組み相変わらず相手を睨んでいて)
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