俺ちゃんと飲んだ記憶ねぇかも(口内に広がる甘さが懐かしいような気もするが何となく新鮮なようにも思え、頬を緩めながら独り言のような口調で呟き。前方に見えてきた桜に目を細めながら視線を向けては掌から伝わる相手の体温を同時に感じて何処か夢見心地で歩いていたが、隣から問う声が聞こえてくると「…前は夏が好きだったな」と懐かしむような声で答え)