匿名さん 2018-06-10 21:12:24 |
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爆豪
…キメェこと連呼すんなカス
( ああ、やはり調子に乗らせてしまった。声の調子ですぐに分かる。どうして聞いてるだけで胸焼けするような言葉が軽々しく口からぽんぽん出んのか理解ができない。今日はいつもとオレの態度が違うからそう思うだけで、じきにそんな感情なんて消え失せるに決まってる。それにすぐオレが振るってのに。普段ならもっと冷たく言ってやるところだろうに、何故だかそういう気分にはなれなくて何処か変だ。頭の中がはっきりしないまま下駄箱前に着いて、外靴と上靴を履き替える。「…テメェにはオレと寮まで帰ることに意味があんのか」そういえば前回もコイツが一緒に帰ろうと詰め寄ってきてた記憶があるのでその理由を問いかけてみる。オレ自身はコイツに話すことなんてねぇし寮までの道なんてたかが知れてる。恋人がそういう物だと分かっていながらの質問だから少々意地が悪いと自覚してはいるが、コイツの思考を知っておいても良いだろう。ただの暇潰しだ。 )
耳郎
( じゃあ、ってどうするつもりなんだと思って顔を上げると頭の上で何かが振りかざされて目に影が差した。流れに付いて行けなくて口が半開きになってたかもしれない。頭を撫でられてたんだと気が付いたのは、上鳴が笑った時。大きくて角張っているからこれは手だと脳が知らせてくれていたけど、現実味が無さすぎて今の状況は全く理解できなかった。だって、だってそうでしょ。こんな簡単に触れられたら驚いて思考も止まる。それに子供ぽいと思ってたのに手はやっぱり男の子みたいだし、大分、照れる。さっきまで手を置かれてた所に自分の手を重ねてみる。当然ながら既に温もりは消えて何も残ってない。ただ胸の内がつねられてるような感覚だけが未練がましく残留してて、くすぐったい。天然タラシだ。上鳴は天然タラシだ。あんな、あんな風に笑うくせにあんなことするとか。バカだ、ばか。上鳴のバカ、大バカ。ていうかデートって何回も言うな、恥ずかしいから。色々思うところはありつつも上手い返事が出来そうにないから黙って上鳴に付いて行く。早くモールに着かないかな、間が持つかどうか分からないから。 )
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