傷口の悦楽［　指名制／3L／吸血鬼　］

うわ、それは絶対会いたくないねぇ。取り敢えずエデン＆ヘンリーの写真が必要かな。あ、吸血鬼って写真とかちゃんと写るのかな？
( 体格差や性別の違い、しまいには抗えぬ種族の違いとくればどれだけ抵抗したって結局は無理だと言う事がわかっていれば一先ず簡単に紹介された二人の吸血鬼について嫌そうに顔を顰めた後に再び軽い空気を無理矢理に作り出そうと試みて。一歩、また一歩と距離は縮まる。相手が足を前に踏み出すのと同じタイミングで少しずつ心拍数が高まるのがやけに冷静にわかってしまうから嫌だ。近付いてきた相手が自身の前で止まればもう笑みなど作れるはずがない。無意識に逃げようと片足が後ろに退けたその瞬間に伸びてきた手によって首筋を撫でられれば「ヒ、」と引き攣った声が喉の奥から漏れ。何が不幸中の幸いだ。強がる事で懸命に押さえ込んでいた恐怖が堰を切ったように溢れ出してくれば先ず初めに嫌な汗が背中を流れ、続いて体が震える。ギュッと拳を握りしめても何も抑える事が出来ないとわかるのに。ありありと浮かぶ恐怖の色を瞳に宿し視線をあわせれば「…やっぱり嫌かもしれない」とここに来て初とも言える弱みに似た拒絶を紡いで )