主 2018-06-04 19:42:58 |
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_…餌が言うことじゃあねえなァ、
(妥協案というのは下から上に出すものではない。いつだって主導権を握るべきは上の者であり、捕食者か餌、どちらが上か尋ねれば答えは明確中の明確だろう。「…なんつー目ェしてんだお前」静かに、だが確かに敵意をも含む黄色と目が合った。_ああ、まだそんなことを考えようとする。できもしないことを、革命を起こそうとする。片膝を立て、少し下に位置する相手の瞳を捉える。なんて面倒だろうと目を細め、語りかけるような口調でそう尋ねた。)
…へえ、そうか。主人の言葉も忘れたのかよ。
その上嘘ついてワガママ通そうとしてって、まだてめえよりニワトリのが能あんじゃねえの?
(見下すような視線に変わりはない。ペットは反抗するくらいが可愛いと言うけれど、そんなのただただ面倒なだけじゃないのかと何度も思った。その度に主張する己の持論は反対を示されることが多かったものの、ただ優しいだけじゃ自分が損に回ることなんて何百年も前から知っていることだ。「余計な考えは持つんじゃねえっつったのに、憐れな家畜は優しい主人の思いを踏みにじるよなァ、」やれやれ、全く困ったものだ。持論を実行する時が来てしまったのが本当に悔やまれてならない。それもこれも全部反抗してしまう餌のせいだと言うことがより悲しい。ああ悲しい。「_…なあオイ、主人に敵意向ける餌でも首くらい差し出せんだろ」うなじに当てていた手で相手の顎を掬い、牙を立てさせろと主張する。随分と反対を示されて来た己の持論、それはつまり調教で。)
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