-主- 2018-05-25 02:02:52 |
通報 |
ここまで落ちたのだ、二人共居ないと思って筆を取ろうと思う。───本当に、兄者といい、山姥切、君まで…( 褒められむず痒そうに表情険しく )見るに堪えない程に拙い描写ながらも、その様に言ってもらえるのは嬉しいものだな。俺も学ばせてもらう部分が多くあり、同じように言葉を交わす事で二人の練習にもなったのならばそれは重畳だ。
──兄者、貴方からの言葉…しかと受け取った。本当はもっとたくさん話したかったし、こうして残された言葉を見て名残惜しくも此処に書き記してしまいそうになる。しかしながら心根優しい兄者のこと、下手に残しては呼び戻してしまうだろうから思いの全てを此処に仕舞っておこうと思う。( とん、と己の胸に手を当て )ありがとう、短い間だったが楽しかった。
──さて、山姥切。まさか君からの返事があるとは思っていなかった故、どのような顔をして君と向き合えば良いのか…。本当に済まなかった、そしてこんな俺にも言葉を残してくれて有難う。本当は以前の続きから君と言葉を交わしたいと思ってはいる…のだが、きっと俺のことだ。同じことを繰り返してしまうだろう、そのような事は君にしたくない。…──だからこそ、寂しくもあるがこの場所を去ろうと思う。短い間だったが楽しいひと時を有難う、……そうだな、また別の場所で会えたらその時は連れていってくれるか?
ここからは少々大きな独り言を呟こうと思う。誰も気付かないことが1番……それどころか、きっと誰も損する事はあれども得をすることは無いだろうからな。まあ、どうして急に1ヶ月も経過してから置き手紙を残そうか、と思ったのか…だ。
実の所、俺の勘違いかもしれないが…山姥切に似た人物と此処から去る前に話したような気がする。…──今はどうなのか、と聞かれると…多分今も、と答えるしかないだろうな。山姥切は君とは別の姿で刀が複数人集まるような場所に在籍していないだろうか?…ある人と話す度に君の姿が思い浮かぶのだ。そして、その度に罪悪感に駆られた。……言わば、ああして筆を取ったのはその罪悪感に耐えきれなくなった─という事だ。
無論俺の勘違いやもしれんし、今なら見なかったことにも出来る。もし仮に、その人物が君なのであるのなら─…、いつか俺が俺で顕現される時があれば約束を果たそう。長らくの間、君を欺き続けたような俺でも良ければ、の話だが。
ここまで話しておいて俺が誰であるのかを言わぬのは流石に卑怯な気もする…、が他の者に迷惑は掛けられんのでな。賢い君のことだ、もう気づいてるかもしれないが───…。
───最後の最後に少しばかりこの場に背くような話をしてしまったがこれで失礼しよう。二人に出逢えたことを幸せに思う。そして、そんな場を設けてくれた鶴丸にも感謝、だな。再び言葉を交わすことが出来て嬉しかったぞ。
トピック検索 |