-主- 2018-05-25 02:02:52 |
通報 |
ありゃ、まさか君達がここへ来るとは。もう再び会える事はないだろうと思っていたよ。………困ったものだね。いざ君達に会うと、立ち去ろうという考えを改めてしまいたくなるよ。
―――これを最後に。もう一度だけ君達に言葉を残してもいいかな。
まずは妹へ。
僕がよく、ろると言うものに自信がないと分かったね。――いや、僕の妹だからこそ分かってしまったのかな。大抵の事はどうでもいいと思っているけれど、お前相手だとどうでもいいと言ってられなくてね。常にお前にとっての良い兄であれるように、苦手意識のある長いろるも積極的にやろうと思えたんだ。最初の頃に比べてろるが少しばかり上達出来たのも、お前のお蔭だと思っているよ。それにお前の描くろるは繊細で綺麗で。読むのが楽しみでもあり、好ましくもあったよ。負担になんてなるはずがないよ。
弟が妹になっても。僕にとっての弟は、膝丸。お前ただ一人だ。二振り一具でもあり掛け替えのない大切な弟であるお前を、僕が選ばないはずがないよ。刀であった頃も人間になった今でも、それはずっと変わらない。僕の弟がお前であったことが一番の誇りだ。…またいつか、僕に弟が現れるとしたら。それは膝丸、お前が良いと願ってるよ。
ただいま、で合ってるかな。山姥切にもう一度相見える事ができて嬉しく思うよ。
うーん…そうかな?僕にとっては同じくらい圧倒されるほど素晴らしいものだよ。そう謙虚する事ないんじゃないかな。( ふふ )――うん。確かに妹のろるは僕と同じ景色を見ていても、とても澄んだ表現の綺麗な描写が紡がれていてね。どこに出しても困らないほどの、自慢の妹だよ。
多忙な日々で大変な事もあるだろうけど、何でも健全である事が一番だよ。あまり根を詰めずに、おおらかにいこう。
トピック検索 |