受付 2018-05-18 19:58:36 |
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>椛澤
…あ、わ、悪い。変な意味、じゃ…ねぇんだけど、
(こんなに憧憬を抱いているのに、いざ目の前にすると遠ざけてしまう。自分自身の性質に落ち込みながらただ相手が去って行くのを待って視線を落としていたが、ふとその反応に変化が現れた事に気が付くと顔を上げて其方を見遣り。俯かれては相手がどんな表情で居るのか分からず困惑したように目を瞬くも、自分以上に困惑している様子の相手から問い掛けられて漸く不用意な発言を自覚し。慌てて弁解しようにもやはり上手く言葉が出て来ず、居た堪れなさに再び半透明の姿になると身を隠すように背後の机の中へ潜り込み。そこで膝を抱えるように座り込むと、何か言い訳を、と考えた末にぽつりぽつりと言葉を 紡いで)
…お前と、話せると思ってなかったから…、急に言われても、困るよな。
>四月一日
……いや、え、む、無理だって。…大体、俺なんかと一緒にすんな。全然違ぇんだ。…俺は遠くから見ていられたらそれで良い。
(本の姿で人に触れられる事はあっても、この姿で誰かに触れられたのは随分と久し振りで。その上こんな風に優しく手を包み込まれた経験は殆ど無く、その温かさに目を瞬かせるときゅっと微かに力を込めて感触を確かめるように握り返し。そんな事をしていたせいでまた反応がワンテンポ遅れ、一度は誘われるまま相手の方へ踏み出してしまったが、突然我に返るとするりとその手中から手を抜き取り再び本棚の隙間に体を収め。同じやら美しいやら、自分に 向けられるにはあまりにも不釣り合いな言葉ばかりで、決して本気に受け取っていないにしてもそわそわと落ち着かず、平時さえ下がっている眉を一層下げながら困ったように否定の言葉を並べ)
>村社
前髪?……別に何もねぇよ。
(朗らかに告げられた視線の理由だが、その意味はまるで理解できず片眉を上げて首を傾げ。自分の中にある知識を集約して考察するならば、真っ先に思い付くのは随分と昔日本で物議を醸した歴史がある“第三の目”の事で、まさかそれを隠しているとでも思われたのだろうかと必要以上の深読みをしつつ額の辺りに触れながら答え。しかしふと湧き上がったのは相手はどうなのかという疑問と興味。一時的に実体化し冷えた指先を自分とほぼ変わらない位置にある額へ伸ばすと、さらりと前髪を掻き分けて覗き込み)
>藤堂
なわけねぇだろ、多分俺にはもうなんの力もねぇし。
(相手の事だから怖がってはいないのであろうが、僅かでも平時の毅然とした態度を崩せればそれで満足し、口角を上げると大人しく相手から一歩分距離を取り。再び体を半透明に透き通らせていく最中に肩を竦めては、確かな事は自分でも分からないものの推測として抱いている考えを述べて。そこへ呪いについて問い掛けられると逡巡するように首を傾げつつ視線を虚空へ彷徨わせ。そもそも自分が意図して“曰く付き”等と呼ばれる所業を行ったわけでは無いために何とも答えようが無く、それでも当時感じていた寂しさやら悲しさやら怒りやら、将又自分の中に集約されている呪いから感じ取る強い怨念のようなものやら、そういった物を思い出そうとすると何とも嫌な感じが胸の辺りに蟠る。苦々しく表情を歪めるとぽつりと言葉を返し)
…さぁな。俺だって分かんねぇよ。
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