匿名さん 2018-05-08 21:00:30 |
通報 |
>燈
灰谷「……ん…。う…? ああ、燈さん…、燈さん?」
(妙に虚しく感じる布団の暖かさの中で僅かに残って意識は、扉の開く音を敏感に聞き取り、やがてその主が私のそば寄り、マットレスを僅かに沈ませるのを感知していた。誰だろうと思いながらその様子をうかがっていたが、やがてあの小さくとも一生懸命に何か伝えようとしてくれた燈の声が聞こえて今は生えていない狼の耳がぴくりする錯覚がし、意識が少しだけ戻ってきて。)
「こんばんは。ふふ、どうかされましたか?もしかして…眠れないのでしょうか?」
(目を擦りながら、長い髪が片目にほんの少し被ったまま上体を起こし、眠いながらもマットに両手を置いてはこちらに寄り添ってくれる燈に緩く笑いかけると、どうしたのかと問いかけて。見たところ赤い瞳が時折瞼に隠されて眠れそうなこと、顔色はよく奏音達と共にいい時間を過ごせたことが見受けられて、特に問題はなさそうなのだが、どうしたのだろうか。それとも、何か話したいことでもあるのだろうか?それならこちらも聞きたいし、明日に何だって聞いて話し相手になるのだが…。ともかくとしてどちらにせよ、私がどことなく寂しさを感じていた中で、自分の元に来てくれたことが嬉しい。)
トピック検索 |