半堕刀剣 2018-04-15 23:28:01 |
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――…優しさは時に身を滅ぼす。俺の主に深く関われば、怪我をする。時に血を流すことにもなるかもしれない。それでも良いと…?
だが主命の埒外ならば俺はあんたの味方だ。心まで主にくれてやる必要はないからな。( 布ぐい )
( 暗闇に目を慣らし、緩慢に起き上がる。長く意識を失っていたせいで気倦さはあるものの節々の傷による痛みから久々に解放される肉体の爽快感は計り知れぬもの。日没後の夜半はとても静かで、審神者や他の刀の気配も無くすっきりとした表情で手入れ部屋をぐるりと見渡せば、直ぐに居眠りする分霊の姿を見付け、と同時に自分が目覚めるまでの間ずっと見守っていてくれたのだろうと容易に想像がつき。規則正しい相手の寝息に微かに口元緩ませると、起こさぬよう押し入れから毛布一枚を探し出し、相手の肩に羽織らせて。“ おやすみ ”そう小さく彼の耳元へ囁けば再び布団の中へ戻り、朝まで休もうと目を瞑って )
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